当社、(株)日本空港コンサルタンツは、令和5年10月に国土交通省 東京航空局長より業務表彰を受賞しました。
○『東京航空局長表彰』:令和4年度東京国際空港地下埋設物3次元管理検討調査業務
管理技術者: 桜井 裕也(さくらい やすなり)
担当技術者: 平野 猛也(ひらの たけや)・白木 信光(しらき のぶみつ)
徳岡 秀明(とくおか ひであき)・塩澤 宗卓(しおざわ むねたか)
【業務の背景】
東京国際空港内における掘削等工事に伴う地下埋設物のケーブル切断等損傷事故を未然に防止するためには、既存の地下埋設物台帳に示す各種地下構造物に関する基礎データを収集整理し、地下埋設物における各種課題の整理を行った上うえで、3次元管理するためのBIM/CIMモデルを構築する必要がありました。
【業務の概要】
本業務の意義は、既存の地下埋設物台帳や地下埋設物の設置管理者の膨大な基礎データの収集整理を行い、BIM/CIMモデルを短期間で構築できたことだけではなく、DX(Digital Transformation)によるインフラマネジメントの高質化や防災・減災シミュレーション等に資する、空港全域のデジタルツインの基盤となる3次元統合モデルを構築できたことである。
地形モデルは数値標高に自動運転用高精度3次元地図データ(HDマップ)、トゥルーオルソをマッシュアップし、地盤沈下等の経時変化を追える仕組とした。
構造物モデルはRPA(Robotic Process Automation)によりビッグデータをGIS処理し業務効率化を図った。また、デジタルツインのランドマークとなる地物は、国土交通省が進める3D都市モデル 「Project PLATEAU」を積極的に援用し、インフラDXを後押しした。効果的、効率的なインフラマネジメントを目途に最適なソフト・ハードウェア、データサイクル、保守・運用方法や、空港施設CALSシステムクラウド化および空港土木施設BIM/CIMプラットフォームを念頭に置いた情報セキュリティ、権限管理の手法を検討した。
データ整備はテストランの結果を踏まえ、操作性・閲覧性等の各種課題に対応し、モデル作成プロセスについては手順書を作成した。更に、IoTでのセンサーモニタリングやXRでの見える化、AIによる地中レーダ探査画像処理の技術提案を行うとともに、BIM/CIMモデルの高次元利活用、いわゆるBIM/CIMユースケースである 7D (Geometry+Time+CapEx+Performance+OpEx)等の海外先進事例紹介を行い、地下埋設物の3次元管理のあり方を取り纏めた。
【謝辞】
本業務遂行にあたりご指導を賜りました、発注者である国土交通省 東京航空局をはじめ、国土交通省 国土技術政策総合研究所、国土交通省 関東地方整備局並びに関係機関各位の皆様に改めて御礼申し上げます。
※画質を低めにして掲載しています。