当社(株)日本空港コンサルタンツは、平成28年7月に国土交通省 航空局長より感謝状を贈呈されました。
○『感謝状』:広島空港アシアナ航空機滑走路逸脱事故における早期運航再開・完全復旧対応について
【業務の背景】
平成27年4月15日20時5分頃(JST)、韓国の仁川国際空港発、広島空港行きのアシアナ航空165便(エアバスA320型機)が、広島空港へ東側(滑走路28)から広域航法(RNAV)による標準到着経路(STAR)方式で着陸する際、標準より低い高度で滑走路に接近し、滑走路手前325mの滑走路10(西側滑走路)用進入灯に接触した後にLOC(ローカライザー)のアンテナ(高さ6.4m)に接触しました。接触後、同機は着陸しましたが滑走路を南側に逸脱、横滑りしてほぼ180度回転し、進入してきた東側を向いて滑走路横(南側)の芝生エリアに停止しました。本事故により広島空港のLOCが完全に破損した上、事故発生直後に滑走路が閉鎖されました。
【業務の概要】
LOC施設の設計を当社が担当していた経緯から、早期運航開始及び復旧対応についての一報を大阪航空局から受け、当社は最優先業務に位置付けて担当部全体での実施体制を構築し、休暇返上で現地調査・測量、実施設計を実施しました。まずは早急なILS-CATⅠ運用(通常CATⅢ運用)を実現するため、可搬型LOC施設の整備に係る技術的な確認等の対応をし、5月5日予定どおりにILS運用の再開ができました。
その後、直ちに本設LOCの実施設計を開始し、業務の遂行において休日返上で対応しました。設計段階において、いくつかの課題が発生しましたが、大阪航空局担当課の調整、メーカーの提案等連携プレーが功を奏し短期間で最善な結果を出すことができました。また、工事期間中においても構造確認、施工方法、使用材料など施工業者と直接連携を図り、効率的な工事施工が実現出来ました。
【謝辞】
本業務遂行にあたりご指導を賜りました、発注者である国土交通省 大阪航空局 保安部管制技術課及び同局広島空港事務所をはじめ、機器製造メーカー並びに施工業者を含む関係機関各位の皆様に改めて御礼申し上げます。
※画質を低めにして掲載しています。